毎日NOTE |
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遅い夏休み、連れと広島旅行に出かけた。3泊4日の旅。 広島は、厳島神社、原爆ドーム、大和ミュージアム、そして山口の錦帯橋。 振り返ってみると、1日1日に意味があった。 ずっしりとした重みを毎日毎日感じる、意味のある観光だった。 厳島神社の鳥居は、自分の想像よりも朱色だった。 海に鳥居を立てなければ、ここまで厳島神社は注目されなかったのではないか。 満潮のときには、本殿の下にも潮が入り込むらしい。 本殿で、学業のお守りを買った。これからも発展して行けますように、と…。 ところどころで脚の細い鹿が歩いていて、 連れが持っている白いビニール袋を口でついばむように狙っていた。 瞳がくりっとしていて、その可愛さに連れもドキュンとやられていた。 参拝の後は、宮島珈琲で酸味のある珈琲を飲んだり、焼き立てのもみじまんじゅうを食べたりした。 原爆ドームとその資料館は、むかし修学旅行か何かで見た記憶があり、 そのすべてが初めてだった連れは、私が思っていた以上に熱心に閲覧していた。 きのこ雲、原爆の構造、小学生だった禎子さんの死、当時の証言。 原爆による放射線が染色体を切ることで、 その染色体は違う染色体と繋がれ、やがて肉体が破壊されていくらしい。 たった1つの原爆により、20万人の命が奪われ、約2キロの市街地が廃墟と化したらしい。 宮島と同様に、外国人も多くいた。世界も注目するHIROSHIMAであることを感じた。 大和ミュージアムに、私は何も期待していなかったけど…(よく知らなかったので) 戦艦「大和」の大型模型や、ゼロ戦と呼ばれる戦闘機、そして人間魚雷を生で見られて引き込まれた。 やっぱりそういった実物を生で見たり、当時の証言を見たりすると、自分の中で全然違う。 生の情報に触れることが何より大切だと、身につまされる。 特攻で行った戦艦大和の沈没で、3000人以上の人が亡くなったらしい。 ガタイが大きいから、戦争においては格好の標的になったのだろう。 錦帯橋は、これもむかし親に連れて行ってもらったことがあり、 (私は山口に幼少期、住んでいたことがあったのだ)最後の日、どうしても行きたくなったのだった。 日本三大橋の一つであり、日本三奇橋の一つらしい。 幼少の私の瞳から覗いたその橋は、やはり奇妙に見えた。 橋自体があまりにも湾曲していて、それがいくつも続いているのだから、記憶にも残るよ。 裏から見ても、かなり精密な木の造りを楽しむことができた。 泊まり先も良い場所を選んだが、特に1日目は全くもって別格だった。 1日目の旅館は石亭という高級旅館の一つだったのだが、これが今まで泊まった 日本の旅館の中で、全くもって素晴らしかった。 テーブルを備えた畳の部屋、それとは別にあるソファや揺り椅子が置かれた 庭園の見えるコーナー(もう一度あそこに座りたい!) 離れのある庭園、2つもある露天風呂、刺身やあわびや穴子丼が出て来るコース料理… 正直言うと、私たちの年齢にはちょっと早かったかな?という旅館だった。 還暦を迎える人が行くのにふさわしい感じ。もう体験しちゃったね、これからどうしよう…。 宮島口の駅を出て、すぐのところに“うえの”という穴子を出す老舗の店があるのだが、 石亭はそこの系列らしく、なんと1日目に石亭への荷物を預けると、 少しも並ばず、隠れ小部屋のような部屋へ案内されてしまったのだ。 宿についても、それほど素晴らしい待遇を受けた。 食については、1日目を除き、お好み焼きがメインだった。 私はお好み焼きを、日常的に好んで食べたりはしないが、肉玉子そばという 広島ならではのお好み焼きは、ソースも甘くて、 食べ応えがあって、イカ天やもちも入っているものだと本当にお腹いっぱいになった。 B級グルメというジャンキーである食べ物だと思うのだが、 広島のお好み焼きは、そのジャンキーさを究極に究めている気がした。 あの幸福感。ビールといっしょにやるには、素晴らしい食べ物。しかも安い。 今回、予約の段階で、飛行機代と宿にかなりのお金を使ってしまい、末恐ろしい気持ちになったが 食や電車賃、資料館などについては、あまりお金を使わなかった。 そういう意味ではヘルシーな旅行だった。読み途中だった本も1冊読むことが出来たし。 このたび、戦争に関するものを含めた遺産を目の前にして… 今、自分が生きているのは素晴らしいことで、目が黒いうちに成功しようがしまいが 自分の目的を果たそうとすることが必要なんだ、ということに気づかされた気がしたな。 なんか、そういう意義のある旅だった。単なる癒しの旅、とかではなくて。
by ystory01
| 2015-10-09 13:59
| お泊まりごと
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